なぜ仕事は辞めたくなるのか─働くことの捉え方から働き方を変える

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はじめに

「最近の若者はすぐ辞める」と世間では言われていますが、私もそんな若者の1人でした。私は大学受験をして就職活動をして、新卒で会社に入りました。しかし、入社してから3年ももたずに退職してしまったのです。

仕事を辞めた原因は、仕事が合わなかったとか、他にやりたいことができたなど色々あるのですが、これらのほかに私自身の「働くことに対する考え方が悪かった」ことが大きかったと考えています。つまり、仕事に対する思い込みによって、自分自身の状況を悪化させていたのです。

 

体験談 仕事の思い込みによるブレーキ

学生時代、私は就職活動をするのに後ろ向きな気持ちを持っていました。周りの友達には、早い時期から就活に力を入れ、企業研究やインターン、面接対策などに積極的に取り組む人も少なからずいました。しかし、私は「就活面倒くさい」「働くのは嫌だ」と思っており、就活を後回しにしていました。結果、私は就活に出遅れ、志望度の高い企業に入ることはできませんでした。社会人になると生活のためだけに働くような毎日でした。「会社に行くのダルいな」「あと40年もあるのか」と思いながら、特にやりがいもなく、土日を楽しみにして働いていました。一方で「頑張って結果を出そう」とか、「自分の能力を伸ばそう」などといった前向きな気持ちは生まれませんでした。

学生の頃から新卒時代にかけて私は、働くことはつらいことだと思い込んでいました。「ストレスが多い」「残業がある」「忙しい」など、ネガティブなイメージにとらわれ、そうしたつらいことを我慢しなければならないという風な思考になっていました。その結果、「こんな仕事で世の中の役に立ちたい」「こんなスキルをつけて活躍したい」といった気持ちが生まれず、就職活動や仕事を前向きに頑張ることができなかったわけです。

 

仕事は捉え方が9割

働くことをどう捉えるかは、仕事をする上でとても重要な要素だと言えます。働くことを「社会に貢献したり自分の能力を生かしたりできるチャンス」と捉えるか「働くのはつらいことで、生活のため仕方なくするもの」と捉えるかで、社会人人生は大きく左右されます。仕事に前向きな気持ちがあれば、自らすすんで能力を高めようとしたり、成果を出そうと頑張ったりすることが多くなり、能力の向上や高い成果の発揮に繋がる可能性が高くなります。他方、仕事にネガティブなイメージを持っていると、自発的に仕事を頑張ることが難しくなり、仕事で活躍できるチャンスは狭まります。働くことに対する捉え方は後に、能力や結果に大きな差を生むのです。

 

仕事はつらいという前提

しかし、日本には「仕事はつらいもの」と捉える風潮があります。「働かずに生きていたい」「花の金曜日」などの言葉に現れているように、仕事はつらいものであって、我慢して働くものだと考えている人がとても多く感じられるのです。

内閣府の調査によると、働く目的について、「お金を得るために働く」と答えた人の割合は63.5%で、「社会の一員として、務めを果たすために働く(10.7%)」、「自分の才能や能力を発揮するために働く(7.1%)」、「生きがいをみつけるために働く(13.1%)」を大きく上回っています1。また、国立青少年教育振興機構が日米中韓の高校生を対象に行った調査では、日本の高校生は「仕事」「働くこと」に対し、「生活のため」「社会人としての義務」というイメージを持っている割合が他三カ国の高校生に比べ高く、「楽しい」というイメージを持っている割合が最も低いという結果が報告されています2。

 

 

確かに、仕事にはつらいこともたくさんあります。しかし、だからといって仕事=つらいことと決めつけると、かつての私と同じように、仕事に対する前向きな気持ちが失われ、自分の状況を悪化させてしまう可能性があります。以上の話を踏まえて、働く上でのポイントを2点お話します。

 

働きがいをもってして働きやすさを得る

1つ目は、働くことの捉え方を変えることです。物価高や人手不足、終身雇用の崩壊など、昨今の社会経済は厳しい状況にあり、働くことにネガティブなイメージを持ってしまうのも無理はありません。しかし、だからこそ、「こんな仕事で活躍したい」「社会をもっとこうしたい」など、働くことに前向きな気持ちを持つことが大切です。それによって仕事を前向きに頑張ることができれば、やりがいや成長実感、達成感などを感じられ、仕事での充足感を高めることができます。

加えて、仕事を前向きに頑張ることは、収入アップなどの実利的なメリットにも繋がります。働きがいがあって、仕事を自発的に頑張れるようになれば、知識や経験がどんどん溜まっていき、出世したり、転職によるキャリアアップができたりする可能性が大いに高まるからです。これが「働きがいを持ってして働きやすさを得る」戦法です。経済的に厳しい状況が続き、仕事選びにおいて多くの人が安定や収入、ワークライフバランスなどの働きやすさを優先しがちになります。しかし、こうした社会経済情勢においてこそ、働きがいが私たちを助ける重要な要素になるのです。

 

努力のベクトルに気をつける

2つめは、努力の方向性に気をつけるというものです。よく、「成功には努力が大事だ」と言われますが、一口に努力と言っても2つのベクトルが存在すると言えます。1つは、「根性論的な努力」で、嫌なことから逃げない、辛抱する、自分の尻を叩いて頑張るというような方向性で、もう1つは「自発的に頑張る」という方向性です。日本の教育では、前者のような頑張り方を重んじる傾向があり、努力というと、こうした根性論的なイメージする人が多いのではないでしょうか。しかし、このやり方では、前向きに頑張ることができないですし、高い成果を発揮するのも難しくなります。

そこで重要になるのがもう1つの、「自発的な努力」です。これは他人から強制されなくても、進んで頑張る状態のことです。仕事そのものに楽しさを感じられていたり、もっと上達したいと思えたり、やりがいがあったりすれば、自ら進んで仕事を頑張ることに繋がります。そうなると、人から言われなくても頑張るので、どんどん知識を吸収したり、やる気を長続きさせたりすることができます。なので、仕事に前向きな気持ちを持ち、「根性論的な努力」を「自発的な努力」に転換することも、働く上で重要なポイントとなります。

 

結論

一般的に働き方改革というと、給料を上げるとか残業を減らすといったような、仕事の外面的な話になりがちです。しかし、これらと同じように変えるべきなのは、私たちの仕事に対する考え方という内面的な部分であるといえます。仕事の捉え方を変え、進んで頑張れる状態をつくる、この内面からの働き方改革によってこそ、仕事での満足感を高めることができるのです。

  1. 内閣府「国民生活に関する世論調査(令和7年8月調査)」https://survey.gov-online.go.jp/living/202509/r07/r07-life/#sub24 ↩︎
  2. 国立青少年教育振興機構「高校生の進路と職業意識に関する調査報告書 -日本・米国・中国・韓国の比較-」2023  https://www.niye.go.jp/pdf/houkokusho20230622.pdf ↩︎
この記事を書いた人
新卒3年以内で会社を辞めた経験のあるものです。 当時の経験をもとに、仕事選びや働き方のポイントについて、独自目線で適当に解説します。

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